質問:
質問します。所有しているビルを売却する場合、所有者は賃借人に売ることで何らかの意思表示をしたほうがよいでしょうか?例えば身内などに無料で貸している場合はどうなりますか?
答え:
(1)「賃借人」と「無料で借りている人」の法的立場は、大違いです。

(2)貸主と建物賃借人の契約関係は、「賃貸借」(民法601条)であり、かつ借地借家法が適用され、建物賃借人は「借家権」を有します。

建物賃借権の登記を受けた賃借人(民法605条)又は 旧・大家から建物の引渡しを受けた賃借人(借地借家法31条1項)は、借家権を新・賃貸人に対抗出来、新・大家が建物の登記を得て賃料人に示さない限り、賃借人は家賃を新・大家に払う義務は無く(最高裁判例S49.3.19)、旧・大家に払うか、債権者不確知を理由に供託(民法494条)すれば、債務不履行(履行遅滞)にはなりません。

新・大家は旧・大家の地位をそのまま(敷金も)引き継ぎます(最高裁判例S33.9.18)。
建物所有者が変わったからといって、その事を理由として新・大家から借家権の解除など出来ません

(3)無料で貸している場合の貸主・借主の契約関係は「使用貸借」(民法593条)という債権関係です。

新・所有者は旧・所有者の使用貸借契約上の地位は引き継ぎません。
建物所有者が変わり、新・所有者が所有権移転登記を得れば、使用貸借は当然に終了し、使用借人は新・所有者の要求に従って建物を明渡さねばなりません。
(使用借権は、これを登記する事が認められていないので、新・所有者に使用借権を対抗(民法177条)する方法が無いのです。)

(4)賃借権(借家権)に関しても、使用借権に関しても、どちらも入居者に予告しなかったからといって、法律上新・所有者が不利になる事はありませんが、事実上の問題として、事前に告知しておかないと「聞いてないよ!!」という事で無用な摩擦が生じるでしょうから、予め根回しをしておく必要はあるでしょう。
補足の質問:
詳しく説明していただきありがとうございます。この質問・回答は役に立ちましたか?
答え:
意思表示した方がいいですね。(義務だったかは忘れた...)
オーナーが変われば更新時に条件なども変わるでしょうし、
オーナーによっては壊して新築を検討しているケースもありますから。

売却相手に現在の賃借条件をすべて開示する義務ありますから、
トラブル回避を考えると双方に伝える事ですね。

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